選挙に勝つためならマスクも

ハワイ州ホノルル市ロックダウン(都市封鎖)122日目:7月22日(水)
感染者数:1,435人(前日比17人増)

どうした訳か数日前からトランプ大統領が急にマスク着用を推奨しています。先日の記者会見でも「ソーシャルディスタンシングを保てない場合は、マスクを着用するのがいい」「私もマスクはいつも持っている。必要があれば喜んで使うよ」と言って、ズボンのポケットに入れていたマスクをヒラヒラと振って見せたりしました。

今まで強行に「毎日PCR検査を受けているからマスクは必要ない」「大統領がマスクをするのはみっともない」などと言っていたのに、突然の様変わりです。

これは、そろそろ選挙戦を考えての行動としか思えません。新型コロナウイルスへの対応があまりに悪いため、現在トランプ大統領の支持率はかなり低く、その反面民主党候補のバイデン元副大統領の支持率が高くなっています。

選挙に勝つためなら、着用したくないマスクも着用するということでしょうね。記者会見でも、原稿を読みながらの演説でしたが、嫌々感いっぱいの演説だと思ったのは私だけでしょうか。

 

 

 

たかがマスク、されどマスク

ハワイ州ホノルル市ロックダウン(都市封鎖)112日目:7月12日(日)
感染者数:1,220人*(前日比21人増) *データに調整が入りました。

アメリカは「自由」を大切にする国です。そんな国風が好きで、長く住んでいたはずですが、今回の新型コロナウイルス禍でアメリカという国そしてアメリカ人を見る目が少々変わったように思います。

新型コロナウイルス禍初期の頃は、アメリカ疾病予防管理センターでさえマスク着用の効果を認めていませんでした。が、4月にやっとマスク着用の効果を認め、着用を推奨してきました。今では、なんらかの形でマスク着用が義務付けられている州もたくさんあります。

ところが、どうしてもマスク着用が嫌な人びとがいるようで、その理由が「行政による選択の権利の略奪」とか「マスクを着用しない理由は、下着を着用しない理由と同じよ。通気が必要なのよ」と、まあめちゃくちゃです。トランプ大統領に至っては、「マスクは大統領や首相、独裁者、国王や女王には似つかわしくない」とまで言っています。

今まで、決してマスク姿をメディアの前に見せなかった大統領ですが、昨日軍関係の病院を訪問した際にマスクを着用し、各メディアがこぞって写真付きで報道しました。

今ではマスクは政治に利用され、共和党の政治家はこぞってマスク着用に反対、民主党の政治家は賛成しています。

マスク着用ってそんなものじゃなくって、人に迷惑をかけないために着用するもの。慣れれば車のシートベルトと同じことじゃないのかな。

ハワイ州ホノルル市ロックダウン(都市封鎖)29日目:お化粧してない

都市封鎖29日目:4月20日(月) 感染者数:584人(前日比4人増)

今日、仕事の関係で日本の弁護士さんと打ち合わせをすることになりました。弁護士さんからは「電話かZoomで」と言っていただいたのですが、電話にしてもらうことにしました。本来なら、Zoomで顔を見ながらお話しするのがいいのでしょうが、敢えてZoomにしてもらったのは、単純に「お化粧するのが面倒」という理由からでした。(弁護士先生、ごめんなさい!)

29日前に外出自粛となってから、外出したのは食料品と生活必需品の買い物と散歩くらいなものです。そして、いつもマスクを着用しています。最初の頃は、マスクで隠れていない顔の上部と目だけはちゃんとお化粧もしていましたが、最近はすっかりスッピンです。

誰に会う訳でもないので、まあいいかと思いながら1ヶ月。社会人になってから、こんなに長らくお化粧していないのは初めてですね。お肌の為にいいのかどうかは不明ですが、朝の15分程度と夜の5分程度の時短となり、面倒くさがり屋の私には嬉しいことです。これからもマスク着用が定着しそうなので、ますます手抜きのお化粧ができるかも。

ハワイ州ホノルル市ロックダウン(都市封鎖)21日目:フードランドではマスク着用

PC: foodland.com

都市封鎖21日目:4月12日(日) 感染者数:499人(前日比13人増)

10日前にホノルル市長が外出時の布製マスク着用推進を発表してから、ホノルル市内でもマスクを着用している人の数が多くなってきたような気がします。強制ではないので着用率は場所にもよりますが30~50%程度でしょうか。

そんな中、1948年創業のハワイの老舗スーパーマーケットのフードランドが、「マスクを着用していない人は入店不可」というポリシーを発表しました。マスクに慣れている日本人には何てことはないポリシーかもしれませんが、少し前までマスクは銀行強盗か悪い菌を持っている人が着用するものと思っていたアメリカ人には驚きのポリシーです。ハワイにはまだまだマスクを持っていない人もたくさんいる訳ですが、持っていない人には店先で簡易マスクの作り方を教えてくれるそうです。

マスクは、着用者をウイルス感染から守るものではなく、周りの人へのウイルス拡散を防ぐものです。ただ、着用の慣習がないと、かなりの負担にもなりますが、行政からの指示ではなく、一企業が独自のポリシーを打ち出したことは賞賛に値することだと思います。このマスク着用ポリシーの実施で顧客をなくす可能性もなくはないのですから。

アロハシャツやムームーの工場では、布製マスクの量産を始めました。そして手先の器用な人は、自家製布マスクを医療施設に寄付したり、友人知人に配付しています。今までは、出かけるときは、家と車の鍵そして携帯電話が必携品でしたが、これからはマスクも必要となりそうな気配です。

PC: foodland.com

ハワイ州ホノルル市ロックダウン(都市封鎖)9~12日目:マスク考

新型コロナウイルス禍が始まってからというもの、アメリカやイギリスのニュースなどで「unprecidented(前例のない)」という言葉を頻繁に耳にしたり目にしたりするようになりました。今までもたまに聞くことのある言葉でしたが、こんなに頻繁に聞くようになったのはごく最近のことです。

新型コロナウイルス禍は、前例がないせいか、とにかく事態がコロコロと変わるので、毎日のように開かれるアメリカ大統領やハワイ州知事そしてホノルル市長の記者会見はライブで見ておかないと、取り残されてしまいます。その大統領記者会見でさえ、数日前に言っていたことと、内容が変わってくるのです。

 

都市封鎖9日目:3月31日(火) 感染者数:224人(前日比19人増)


元々、アメリカで「マスクをする」という行為は普通ではありません。マスクをしていると、銀行強盗をするのか、何か悪いバイ菌でも持っているのかと思われてしまいます。私も、日本便の機内では、乾燥を防ぐためにマスクをしていましたが、欧米便ではどんなに乾燥が辛くてもマスクをすることはありませんでした。

ところが、この日の大統領記者会見では、トランプ大統領が「顔を覆うのは悪くない。マスクである必要はなく、誰もが持っているスカーフでいいんだよ」というような発言をしました。トランプ大統領は、今までマスク着用反対派だったので、意外な発言でした。

マスクは、健常者を守るためのものではなく、病気の人が菌を撒き散らさないためのものです。そのマスクを擁護する大統領の発言の裏には、アメリカには新型コロナウイルス保菌者がたくさんいるけれど、全国レベルでのロックダウンもしたくない(現在のロックダウンは全て州レベルのロックダウンです)し、まだまだ出歩く国民も多いので全国民のマスク着用を示唆しているのではないかと勘ぐってしまいました。大統領が「推薦する!」と断定できなかった理由は、アメリカでのマスク不足にもあるのではないかと思います。

 

都市封鎖10日目:4月1日(水) 感染者数:258人(前日比34人増)
朝目覚めて、いつも通りiPhoneを使ってメールやニュースをチェックしていると、安倍首相が、新型コロナウイルス特措法に基づく政府対策本部で、緊急経済対策の一環として1世帯あたり布製マスク2枚を配布すると表明した記事を発見。一瞬、エイプリルフールの冗談かと思ったら、あちこちに同じ内容の記事が出ていて、真面目な話しなのでびっくりしました。

日本もマスク不足なので、確かにありがたいのかもしれませんが、どうやって1世帯あたりマスク2枚という不思議な数を出してきたのでしょうか。日本の平均世帯人数が2.5人弱なので、四捨五入して2人になったのでしょうか。とすると、一人暮らしの人には余剰があって、3人以上の家族の人はマスクの争奪戦になりますよね。

確かに、布製マスクは、既に新型コロナウイルスに感染している場合には菌を撒き散らさないために効力を発揮するかと思います。つまり、感染者が増えてからの予防策ではないかと思います。今は、感染者を増やさないように努力するときではないかと思うのですが、実は既に感染が蔓延しているということでしょうか。

 

都市封鎖11日目:4月2日(木) 感染者数:285人(前日比27人増)
午後の記者会見で、ホノルル市長が外出時の布製マスク着用推進を発表しました。医療用マスクは、医療関係者が優先的に使用する必要があるので、一般市民は洗濯ができて繰り返し使える布製マスクでいいそうです。マスクを着用したからといって、新型コロナウイルスに感染しない訳ではなく、感染者が感染を拡散しないため、また目や鼻そして口を菌のついた手指で触って感染しないためのマスク着用です。ホノルル市長は、お気に入りのシグ・ゼンのマスクを使っての記者会見でした。

数日前から、お裁縫が得意な人たちが、布製マスクを作って病院や医療機関に寄付したり販売を始めていました。

私も、ちょうど友人がマスク販売を始めたことをインスタグラムで知ったので、10枚購入しました。私のソーシャルメディアや名物編集長が主宰しているハワイ在住の有志が集まっているフェイスブックページにも掲載しておきました。

 

都市封鎖12日目:4月3日(金) 感染者数:319人(前日比34人増)

スースケースの奥にあったマスクを取り出してきて、今朝はマスク着用でウォーキングしましたが、やっぱり暑いですし、なんとなく息苦しさを感じました。少し日が高くなってくると、太陽が眩しくてサングラスをかけたいのですが、マスクとサングラスを一緒に着用すると、どうも危ない人感がいっぱいになるので、ちょっと迷ってしまいます。

今日の午後の記者会見で、米国疾病管理予防センターからの指示の下、ハワイ州知事が、全州民の任意のフェイスマスク着用の方針を発表しました。

そして、トランプ大統領も同じように任意のフェイシャルマスク着用推奨を発表。ただ、トランプ大統領自身は、マスクは大統領に相応しくないという理由で着用しないそうです。推奨しながら実行しない大統領発言が、どこまでアメリカ人に響くのかは疑問です。

 

と、今までマスク着用文化が全くなかったアメリカでのマスク着用が始まりました。新型コロナウイルス感染者には症状がない人もいるので、マスク着用は当然と言えば当然のことですが、あくまでも「強制」ではなく、自由意志の「任意」であるところが、アメリカらしいと言えばアメリカらしいのかもしれません。